遺留分侵害額請求
遺留分とは,ある相続人について,被相続人の財産から法律上取得することが保障されている最低限の取り分のことをいいます。遺留分は,被相続人の遺言などによっても奪うことが出来ないものです。
ところでこの権利,昔は「遺留分減殺請求」(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)と呼ばれていました。権利の内容も少し変わったのですが,それはいいとして,この読み方,一見すれば遺留分「げんさつ」請求と読めます。そこで,学部に入って間もない法学部生が「いりゅうぶんげんさつせいきゅう」などと読むと,上級生に,「それは『げんさい』と読むんだ」などと窘められたりして,上級生のプライドをくすぐる格好の材料だったわけですが,今は,この「減殺」の漢字自体が使われていませんので,寂しくなりました。