ライプニッツ係数
一言でいうと、将来分の中間利息を控除する計算を楽にできる係数、です。例えば、事故により将来10年にわたって年間100万円の収入減があった場合、100万円×10年間=1000万円の損害が想定されます。ただし、加害者は被害者に対し、これを将来にわたって10年分割で支払うわけではなく、事故時に一括で支払うことになります。そこで、受け取った金額を運用した場合に発生するであろう利息相当額を、あらかじめ控除して一括払いをすることになります。これを刻々の公定歩合等で逐次計算するのは煩瑣です。そこで、例えば年利3%時代における「10年」に対応するライプニッツ係数は0.74409391です、と数字で定めておきます。上記の例でいうと、将来10年にわたって年間100万円の収入減があった場合の逸失利益は、1000万円×0.74409391=7,440,939円、ということになります。ライプニッツ係数の「ライプニッツ」とは、ドイツの数学者であり哲学者の、ゴットフリート・ライプニッツさん(1646-1716)にちなんでいるのだそうです。