借金問題に長年に亘って苦しんでおられる方は少なくありません。毎月の給料日を指折り数えて、その月の借金を返済し、また、借り入れをして、翌月の給料日を待ち望む…そのような方々に何人もお会いしてきました。
借金問題の解決方法としては、金利が高い時期から借り入れをなさった方のために、金利を安くして、場合によっては払いすぎた金利を取り返せるか否かを調査する任意整理という手段があります。ただ、金利が法定金利に納まった時期以降(平成18年以降)においては、利息を低くすることは困難な場合が多くなります。ご自身で業者と交渉をすることが困難な方以外は、自己破産か個人再生を検討なさった方がよいでしょう。
自己破産も個人再生も裁判所への申し立てが必要となり慎重な手続きを践むことになります。
自己破産は、借金をいわば帳消しにする手続きです。借金をリセットして人生のやり直すために国が与えてくれたチャンスと考えてください。
ところが、自己破産では、住宅ローンも払えなくなるために自宅を手放さなければならなくなります。せっかく頭金を作り、ここまでローンを支払ってきた自宅を泣く泣く手放すことは非常につらいことです。そのために、住宅ローンは今まで通り支払い、他の借金は5分の1程度(最低100万円)に圧縮して、3年程度の期間に分割払いで返済する個人再生という手段を検討することになります。